依頼先の決め手
黒板風の質感の外壁に縦格子をあしらったジャパニーズモダンの建築がKさんのお住まい。「家づくりのきっかけは、のびのびと子育てがしたかったから」とKさんご夫婦。しかし、気に入って求めた土地は防火地域で、通常木造住宅は延床面積100㎡までと厳しい制約があった。
「父親が大工で、木の温もりに親しんで育ってきたので、木の家は絶対条件でした」(Kさん)。木を得意とする住宅会社の中から選ばれたのが古河林業だ。自社林を持ち、国産材100%の構造材などが魅力だったが、それ以上に決め手となったのはスタッフの家づくりへの熱い姿勢だったという。とくに設計の提案力を絶賛する。「出されるプランは感動モノですが、それでも欲が出て、追加の要望を伝えてしまう。すると、次回には期待以上のプランが提案されるという具合で、15回ぐらい追加をお願いしました。でも『できません』という言葉を一度も効聞いたことがないんです」とご夫婦は微笑む。こうした積み重ねから、家の中心に「中庭」を設ける発想が生まれた。その周囲に居室を配し、回遊式の動線としているのも斬新だ。「子どもが走り回る姿を見ると、古河林業に頼んでよかったと改めて思います」。
完成した家の特徴
Kさんのお住まいの見所は2つの中間領域的な空間だ。その一つが中庭。「延床面積に算入されない中庭は、家族が外部の視線を気にせず、アウトドアリビングとして活用できる空間。都市部にありながら、開放的な暮らしを楽しめます」と設計担当者。夏の直射日光を遮り、道路側からの音や視線にも配慮した緩衝帯となっている。
東京都在住/Kさんのお住まい
《延床面積》99.74㎡(30.10坪)
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右に見える中庭をLDKが囲む回遊式の設計に。
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スクリーンを出してホームシアターも楽しめるリビング。高さ4.3mの吹き抜けがあり、高窓から光が舞い込む。
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奥様専用の造り付けカウンターがあるキッチン。タイル張りの壁が美しい。
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リビングへの道路側からの視線を遮ぎる、木調ルーバーのある土間空間。
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アウトドアリビングとして活用できる、開放的な暮らしを楽しめる中庭。
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主寝室にも木のぬくもりをプラス。壁にはレッドシダーを採用。